ザッハリッヒ 蚕の記録

気まぐれお絵描き屋さん、蚕(かいこ)の記録です。作品について、日常のこと、過牛歩で。

南総里見八犬伝

唐突ですが、「南総里見八犬伝」が大好きです!
と言っても、わたしはこの、山本タカトさん(素晴らしいの!)が挿し絵を描いていらっしゃる、全4巻の児童向けの八犬伝で、ざっくりストーリーを知っているだけなのですが・・

南総里見八犬伝〈1〉妖刀村雨丸

南総里見八犬伝〈1〉妖刀村雨丸

ほんとうは、とーっても、とんでもなく長いお話ですが、それでも、この児童書だけでも、充分!
最高に、おもしろい!!
で、この児童書を、大人になったわたしに買い与えた母、母こそが、八犬伝大好きっこ(子?)で・・
八犬伝本はいろいろ出ていますが、とにかくこの山本タカトさんの挿し絵にやられて、「娘に!」と本屋さんでお取り寄せしたらしい。さすが・・目のつけどころが、わたしの母だな!)
今日は、そんな母子で、千葉市美術館「八犬伝の世界」展へ、行ってきました。
http://www.ccma-net.jp/exhibition_01.html
八犬伝は、ある種、なんつうの、「キャラ萌え」というのがありましてね・・
わたしたち親子は、だんぜん、犬坂毛野!
毛野さまさまなのです!!
だってだって、女性と見まごうほどの、美貌!!
(初登場時は、なんと、女田楽師として、まるっきり女性に扮しています)
なのに!
身軽で、力持ち、強いの!すっげー強いの!
男前!ばかばか!毛野!すてき過ぎる!!(あ、お脳が膿んできていますよ・・)
美麗で可憐な外見とは裏腹に、なんでもひとりで、ちゃっちゃと、やっちゃう子!なのよ!!
なんでか、他の八犬士と、あんまり連まない・・馴れ合わない・・
そんな毛野に、おなじ八犬士である犬田小文吾がドッキドキ!とか!そういうのがちょっとあったりして!
とにかく、だんとつに、犬坂毛野萌え、なのですよ!!
そんな我々が、このドーンと毛野さまをポスターにしちゃっている「八犬伝の世界」展に食らいつかないはずがなく!
千葉までエイヤッと行ってきました。堪能してきましたーー!
なんと言ってもキャラ萌えだかんな!とにかく、毛野が描かれている作品には、ぐわっと食らいついて見入るわけですよ!
他の八犬士たちも、それぞれ、もうれつにキャラが立っているので、どの絵も、おもしろい!
しかし、「八犬伝といえば、このシーン!」というのがけっこうあってね、
いろんな絵師さんが、似たような構図で、同じシーンの絵を描きまくっているわけですよ。
おんなじような絵が!大量に!あるの!!
最初は、「おっ、芳流閣!」とか思って、一枚一枚じっくり見ていたのだけど・・
「また、芳流閣・・・」「また・・!」「またかよ・・!!」
だんだん、くたびれてきて・・
最後のほうで、あおまたぴんくさんの漫画「八犬伝」が紹介されていて、いろんな意味で「うへぁ('A`)」になりました。
気がぬけたというか、もう、おなかいっぱい。
展示作品数があまりにも多いので、後半、気持ちがだれてしまったけれど、さすがに辻村ジュサブローさんのお人形には興奮しました。


しかし、もとは活字で読むものですから、それが絵になっていると、あんがい、イメージとちがうキャラになっていたりして、で、たくさんの絵師さんが描いていらっしゃるので、その中から「これぞ!」というのを見つけられたらいいのですが、
錦絵ってー、なんだかー、みんなー、顔が長いじゃないすかー
絵を見て、ギュン!とするのは、やっぱり山本タカトさんの挿し絵だったりするのですよね・・


ていうか、自分で、か、描きたい・・・・(毛野だけ)


記念に、ポスターにもなっている毛野のポストカードを買いました。
母はポスターも買っていた・・
あと、これ、

文明開化の錦絵新聞―東京日々新聞・郵便報知新聞全作品

文明開化の錦絵新聞―東京日々新聞・郵便報知新聞全作品

おもしろそうなので買っちゃった。
錦絵、好きなのです!
「これぞ、イラストレーション!!」と思ってしまうのですよね、二次元の活かし方というか・・今の漫画絵の走りだなあと思う。
わたしも、輪郭線で絵を描くので、錦絵はいろいろと勉強になります。
当時の絵師さんは、歌舞伎などを観て、描いているのですよね、きっと。
日本の伝統芸能は、一方向から見た画を極めている感じがします。
歌舞伎のキメのポーズ(型?見栄切り?)とか見ていると、ふはー!と興奮する。
自分もそういう、イラストレーションならではの、二次元の構図のおもしろさを、探って描いていきたい。
(あ、絵描いてる人のブログっぽいすか?へへ・・)
(絵、描けよ)