ザッハリッヒ 蚕の記録

気まぐれお絵描き屋さん、蚕(かいこ)の記録です。作品について、日常のこと、過牛歩で。

ふかづめの夜

今日はめずらしく絵を描いていました。
やっぱり、刺激ってだいじだな・・
このあいだ美容院へ行ったときに、ずっと買っていなかった最近の「装苑」などをまとめ読み。
大好きな大森ようこさんのスタイリングしたページに、おっきなリボン飾りがたくさん!
ああ!このリボンは、ラフォーレのセールのときに、買おうかどうしようか迷った、あのお店のだ!
「トゥーマッチ」というお店、大ぶりのアクセサリー、ヘッドドレスなどを扱っていて、気になっていたのでした。
ふだんは身につけませんが、リボン好きのわたし、リボンモチーフのカチューシャなど、ちょこちょこと集めているのです。
わたしがセールで見つけた「トゥーマッチ」のリボン飾りは、あまりにおっきくて、これ使うかな?どうしよう?と思い、結局買わなかったのでした。いま、すこし後悔・・


「衣装!」としか言いようがない、普段使いにまったく向いていなさそうなお洋服なんかも、あんがい、手元にあってよかった!ということがあります。ゴシックやフェティッシュなパーティーに着ていくドレス、写真作品に映える衣装!などに。
結婚パーティーに着ていくようなのでも、ぜんぜん地味、ロリ服もなんだかちがう・・コルセットきゅきゅきゅーもいいけどね!
もっと、もっと、わたしの考える「女の子」の理想像を、掻き立てる、なにか!


ひさしぶりに見かけた、知り合いの美しい女の子、髪の先まで、「これぞ!」という感じだった。素晴らしいな。
造形、質感、だけじゃなく、纏う雰囲気にまで、惚ける。
一方的に、彼女の視線の先、見ている世界まで、興味深くて、うう、好きだよ!
だけど近寄りがたくて、こんなときに、自分の逃げ込む先は、描く絵しかなかったりする。そう思い知らされる。
だって、もう、大人になっちゃった。


それなのに、わたし、天野可淡さんのお人形が着ているような、アンティーク風、総レースの、ピンクベージュのドレス、買ったの!これ、わたし、着るの?だいじょうぶ?とか迷ったけれど、なにかが、はじけてしまった。
おうち帰って、着てみたら、やっぱりサイズがすこし大きい。(一応お店で試着したのだけど)
勇気出して、はじめて、サイズのお直しをお願いしてきた。どきどきする!
自分で着なくてもいい。ああ、あの子に着てもらいたいなあ、とか、妄想ふくらむ。


頭の中で、おっきなリボン、長い長い髪の毛、尚かつ髪の量が多い、華奢なあごの、小柄な女の子がぐるぐる
しばらくぶりに「KATAN DOLL」を見返して、秋山まほこさんの作品も、見ていたら、ニッキ飴みたいな!刺激が!ちくちく!
こういう感じ、思春期に、重たく、感じていたなあ。
セーラー服の学校へ行けばよかったーなんて、今さら思った。
それで、わたしは、このごろ眠る前に、大島弓子さんのサバシリーズ(読んでいるあいだは、なんて心地いいリズムのエッセイだろうな!)、萩尾望都さんの短編など読んだりして、ますます気持ちが、居心地わるくなり、そわそわ、ああ!描かなくちゃだめだ!!
と、ひたすらに、女の子の絵を描いた。


山岸凉子さんの「テレプシコーラ」を読み返していて、何巻だかに載っていた山岸さんとバレエダンサーの方の対談に、「バレエは身体をむりやり奇形にしているんです」とか、そんな話があって、そう、わたしが美しいと思う女の子って、脚が、あらぬ方向に、反っている、イメージ、バレリーナのポーズみたいな、ああ、だから、一般的な靴の形じゃない、纏足みたいな足もとに、どうしても、なっちゃうー!とか思っていたのだった。
そうそう、なんと、去年かな?一昨年かも!最近になって鳩山郁子さんの作品を読み出しました。(遅いね・・)
「カストラチュラ」「シューメイカー」読んだよ!危ない、危ない、こんなすてきな漫画家さんがいるなんて・・


「少女」だとか「少年」だとか、あやうい年頃の、悪夢みたいな、病気みたいな、不安定なあの感じって、もうだいぶ昔のことみたいに、今はもう蓋をしちゃっていたけれど、まだこんなに、奥底にべっとり・・かー!うわー!なんて思った。
あの子たちの、倍の年齢になって、また新しいところから疼いてくるんだな。


花代ちゃんの「真っ赤なしずく」を買わなかった昔の自分を呪う・・
http://www.myspace.com/hanapoo