ザッハリッヒ 蚕の記録

気まぐれお絵描き屋さん、蚕(かいこ)の記録です。作品について、日常のこと、過牛歩で。

好きなようにやること

先日見てきた絵の展覧会、美しいともかっこいいともおもしろいとも思えない、うえに、タイトルが長い、うえに、メッセージ性が強い、という、ひじょうに苦手なタイプの絵だったのでげんなり。
その作家さんがそうだかどうだかは知りませんが、最近は自分で自分のこと「表現者」とか言うのが流行ってるのでしょうか・・
自分で作ったものについて、言わんとしていることを「表現出来てる」って思えるのは、なんだかすごいことだなーと思う。
わたしにはわからん・・


本人もよくわからんままに、うおーっと沸騰して出てきちゃった!みたいな情熱、魂、感じる作品が好きだなあ、やっぱり。
きのう、ひさしぶりに絵本の専門店に行って、いろんな絵本、なつかしいものや新しいもの、見てきたのですが、自分はとことん「あんまり意味はないけど!」みたいな絵本が好きだ!
内容がないとかじゃなくて、なんというか、教訓じみてないようなの、「描きたくて描いた!」みたいのが、好き!!
単純に、きれい!とか、かっこいい!とか、こわい!とか、嫌悪感でもいい、そういう心の根っこのところをざわざわさせるものに、やっぱり魅力を感じるなあと思う。考えていくと、それこそ、表面的な部分だけでは作られないような、奥から引きずり出してきた!みたいな、迫力が、あるんですよね。うまく言えないけれど・・


一時、他人の絵を見るのがすごくこわくて見ないようにしていたとき、自分の過去に描いた絵をぜったいに手放さないようにしなくちゃってびくびくしていたときがあったのですが、最近はそういう縛りみたいなのがするっと楽になったというか、すこし自由になったような気がして、また絵を描くことが好きになってきました。うれしい。
じめじめしていた、自分しかいない部屋に、外の空気が入ってきたような、今はなんとなくそんな気分です。
期待でも要求でもない、心地よい信頼が、自分を自由にさせてくれているんだなあ、とか、そんなことを最近思いました。